感謝胸に未来へつなぐ 智弁小が20周年
智弁学園和歌山小学校(和歌山市冬野)がことし開校20周年を迎えた。同校の建学記念講堂で10日、記念式典が行われ、全校児童419人を含む約500人が出席。20年間の歴史を振り返り、これまでの感謝と今後の発展への決意を新たにした。
同校は2002年4月、県内唯一の私立小学校として開校。高校までの12年一貫教育で、心豊かな次世代のリーダーを育成しようと、児童、保護者、教職員による「三位一体の教育」を実践している。
式では、学校法人智弁学園の藤田清司理事長が「将来、各分野でリーダーシップをとる子を輩出している」とこれまでの歩みをたたえ、「次は50年に向けて、日本を代表する小学校となるように、スクラムを組み直して取り組んでいきたい」とあいさつ。
宗教法人弁天宗の大森光祥管長が「宗教的情操教育や心の教育を通して、『おきあがりこぼし』のおもりのように『戻る力』を培うのが智弁学園の大きな特長の一つ」とし、「20歳のお誕生日おめでとう」と祝辞を述べた。
全校合唱では、コロナ禍の新たな取り組みとして、「未来につなげ~記念日に歌う歌~」を全校児童が手話で披露。同校の20周年に合わせて変更した歌詞の一つひとつの言葉に思いを込め、録音した音声に合わせて、20年の歴史への感謝を手話で表現した。
渡瀬金次郎校長は「『あいさつ』『ありがとう』『あたりまえ』の三つの『あ』を身に付け、自分の夢をかなえる学びやとして未来へ歩み続けることを約束してください」と児童らに呼び掛け、未来につなげる思いを一つにした。
式典後は「第21回文化祭」が開かれ、各学年が「The theater of dreams!~みんなの夢の舞台~」のスローガンを胸に、練習の成果を披露した。
6年生は20周年にふさわしい曲として選んだという、ベートーベン作曲の交響曲第9番「喜びの歌」を合奏。息の合った演奏で、節目の年を華やかに祝った。
1年生はウクライナ民話「てぶくろ」の音楽劇を披露。ネズミやカエル、キツネなど、かわいらしい動物たちに扮(ふん)した児童らが歌や踊りで、観客を物語に引き込んだ。