3学期小学校給食無償化 和市が追加補正

和歌山市は9日、市立小学校の来年1~3月の給食費を無償化するなど、物価高騰の影響を受ける市民生活の支援策を盛り込んだ、7億5581万円の2022年度一般会計補正予算案を、開会中の市議会12月定例会に追加提案した。

補正予算案に盛り込んだのは3事業。市立小学校の給食費は1食約250円で、51校(義務教育学校の前期課程含む)、1万4121人の3学期分を無償化するため、1億7689万円を計上。市はすでに、物価高騰に伴う給食の材料費の値上げ分を補助しており、さらに子育て世帯の経済的負担の軽減を進める。

省エネ家電買い替え促進事業には1億169万円を計上。電気料金の負担軽減や脱炭素化の推進を目的に、家庭用のエアコン、冷蔵庫を省エネ性能に優れた製品に買い替えた世帯に対し、価格の2分の1(上限5万円)を補助する。9日以降の購入を対象に、1世帯当たりエアコン、冷蔵庫各1台までとし、両方を買い換えれば最大10万円の補助となる。

申請期間は来年1月5日~3月15日を予定し、先着順で予算がなくなり次第終了する。

出産・子育て応援交付金事業は4億7722万円を計上。ことし4月以降に出産した人を対象に、妊娠届け出時と出産届け出時に各5万円を給付する経済的支援とともに、妊娠時から出産、子育てまで、伴走型の相談支援を行う。

尾花正啓市長は9日の定例記者会見で、「国の経済対策等で財源のめどが立ったこと、経済対策、特に物価高騰に対する経済的支援が必要だということがあり、追加議案とした」と説明。来年度以降の給食費の無償化については「財源確保が必要であり、現状は白紙」と述べた。

経済支援の追加補正予算案を説明する尾花市長

経済支援の追加補正予算案を説明する尾花市長