クジラの悲鳴聞いて 海洋プラごみアート展示

海洋汚染の一因とされるプラスチックごみに関心を持ってもらおうと、近畿大学付属和歌山中学校(和歌山市善明寺、川合廣征校長)の生徒たちは、プラスチックごみを素材にしたアート作品を、同市中のイオンモール和歌山で展示している。19日まで。

同校1、3年生のSDGs(持続可能な開発目標)活動の一環で、3年生186人が1年生の時に集めたごみを、1年半かけてクジラの貼り絵として作品化。友ヶ島や浜の宮ビーチで拾ったごみのペットボトルのふたなどが使われている。

プラスチックごみを飲み込み、河川口で体調を崩すなどの被害が多数報告されているクジラの苦悩を表現。この他、ペットボルトを切り分けて海面から飛び立つカモメの力強さを表現した作品、マグロの養殖に力を入れる同大学の特色を伝える作品も並ぶ。

クジラの作品を担当した3年生の安保悠圭さん(15)と原秀徳さん(15)は、「身近な買い物でプラスチックごみが発生することを意識してほしい」と話した。

カモメの作品を担当した一人、1年生の山田優里さん(13)は「みんなで海洋プラスチックを減らす姿勢を伝えたかったので、飛び立つ瞬間を描きました」。粘土と段ボールを再利用してマグロの頭を制作した1年生の山原匠裕さん(13)は「ごみを捨てることで、これだけ大きな作品ができてしまうことを知ってほしい」と話していた。

展示場所は1階の未来屋書店前通路。午前10時~午後9時。

「海ごみを身近な問題として考えてほしい」と生徒たち

「海ごみを身近な問題として考えてほしい」と生徒たち