県関係は47人受章 各界功労者に春の叙勲
各界の功労者に贈られる2023年春の叙勲受章者が29日に発令され、和歌山県関係は59~86歳の47人(うち女性4人)が受章した。受章者の内訳は、旭日小綬章6人、旭日双光章6人、旭日単光章8人、瑞宝小綬章5人、瑞宝双光章9人、瑞宝単光章13人。今回を含めて県内の受章者総数は5022人(うち女性383人)となった。
県からの上申者のうち、総務省や厚生労働省、消防庁関係の受章者への伝達は5月9日に県庁で行い、後日東京で拝謁が実施される。
晴れの受章者は次の皆さん。
【旭日小綬章】上野雄二(74)元誠佑記念病院長、元(公社)県病院協会会長、和歌山市雑賀屋町▽冨山信彦(71)元日本弁護士連合会理事、同市吹上▽服部一(82)元粉河町長、紀の川市東川原▽前田賢一(75)元新宮市議、同市浮島▽松下元(74)元岩出市議、同市高塚▽宮本勝利(81)元海南市議、同市藤白
【旭日双光章】大和田隆栄(74)県商工会連合会理事、北山村大沼▽楠本隆典(80)元白浜町議、同町椿▽坂口導功(74)元県行政書士会副会長、和歌山市西▽神出勝治(75)元海南商工会議所会頭、海南市鳥居▽辻本順二(86)元御坊市議、同市薗▽寺本眞一(70)元那智勝浦町長、同町湯川
【旭日単光章】岡上哲三(77)中辺路町森林組合代表理事組合長、田辺市同町近露▽笠野禎則(71)元紀州漆器協同組合理事長、海南市且来▽樫原重文(74)まるとも海産代表、湯浅町田▽坂下行平(76)県職業能力開発協会副会長、太地町太地▽東山邦裕(80)元尾高ゴム工業㈱社長、和歌山市鳴神▽藤井孝章(81)元岩出市公平委員会委員長、同市畑毛▽古河英雄(81)和歌山市大新地区第十八区自治会会長、同市北ノ新地▽松川嘉之(70)元南紀用水土地改良区理事長、みなべ町東岩代
【瑞宝小綬章】井畑文男(74)元県福祉保健部長、和歌山市中之島▽源中徹(76)元和歌山西警察署長、和歌山市津秦▽静慈円(80)高野山大学名誉教授、高野町高野山▽杉本雅嗣(75)元県危機管理監、海南市阪井▽和田諦宗(77)元公立高校長、田辺市古尾
【瑞宝双光章】大寶英明(75)元公立中学校長、有田市箕島▽大谷貞雄(73)元公立中学校長、和歌山市土佐町▽大西義弘(77)元公立小学校長、湯浅町青木▽岡省三(73)保護司、紀美野町安井▽加藤昌男(75)元県土整備部技監、橋本市高野口町名倉▽阪口大和(73)元県警察嘱託医、紀の川市名手市場▽眞田和央(73)元橋本市消防団長、同市高野口町名古曽▽竹内由定(76)元新宮市消防団長、同市三輪崎▽松田良夫(75)元公立小学校長、橋本市東家
【瑞宝単光章】岩本孝良(67)元有田川町消防団副団長、同町小川▽内海照隆(76)民生・児童委員、高野町高野山▽木村幸義(65)元かつらぎ町消防団長、同町丁ノ町▽小井葉子(63)むつみこども園主幹保育教諭、和歌山市冬野▽坂口隆一(69)元九度山町消防団分団長、同町河根▽坂本守正(74)元有田市消防団副団長、同市宮崎町▽鈴木孝子(59)(独)労働者健康安全機構岡山労災病院看護部長、和歌山市湊▽竹中律(73)民生・児童委員、すさみ町口和深▽東哲夫(71)元白浜町消防団分団長、同町才野▽藤本善信(76)元和歌山市消防団分団長、同市延時▽三橋明子(74)民生・児童委員、白浜町堅田▽藪本守哉(66)元上富田町消防団副分団長、同町岡▽鷲岡弘一(65)元紀美野町消防団分団長、同町柴目
旭双 元海南商工会議所会頭
神出 勝治さん(75)
― 海南市鳥居 ―
人とのつながり大切に
父親の建設業を引き継ぎ42歳で海南市に戻ってきた。「地域に貢献したい」と50歳の時に商工会議所へ。2012年から3年間副会頭を務め、16年から6年間会頭を務めた。
副会頭時代、藤白神社の氏子だったことから、「鈴木屋敷復元の会」の会長に。復元資金8000万円が必要だと、全国の鈴木さんを訪ね、寄付の依頼に尽力した。
思い出に残るエピソードは、会頭に就任した翌年の商工会の総会。全国515人の会頭がいる中、鈴木姓が6人いることを知り、「鈴木」と文字が入った、せんべいと飴を土産に、直談判。「みんな協力的でうれしかった。さまざまな会があるたびに鈴木さんを探したな」と笑顔。
「会頭時代はほぼ寄付集めだった。プレッシャーも大きかったが、いろんな人がいて勉強になった。たくさんの人に助けてもらって楽しかった」と振り返る。
ことし3月に復元が完成し「プレッシャーから解放されて毎朝すっきり起きられるが、次の目標が欲しい。熊野参詣道紀伊路の世界遺産登録を目指し、『鈴木』を世界に周知させたい」とほほ笑む。復元までの道のりは約10年。「時間はかかってもきっとできる。人とのつながりを大切に各業界が盛り上げていってほしい」と次世代に託す。