交通事故なくそう 近大生物理工で講習会
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市西三谷)で6日と9日、岩出署による「交通安全講習会」が開かれ、二輪車や自動車で通学する学生ら計1000人が参加し、交通安全への意識を高めた。
同校では、二輪車や自動車で通学する学生には、春と秋の年2回開かれる同講習会への参加などを条件に許可証を発行しており、許可証の所有者は全学生の約4割に上るという。
講習会で同署の松浦友範交通課長は、昨年中に県内で発生した交通死亡事故は24件で、うち5件が同署管内で発生したといい、管内で交通事故の多い場所をワースト順に「備前交差点」「那賀病院前」「下井阪交差点」と紹介。それぞれの場所で注意すべきことを具体的に示し、注意喚起を促した。
また、約90万人いる県民が交通事故に遭う確率を計算し、「1年間で17人に1人は交通事故に遭う」「80歳まで生きるとして、人生で4・7回交通事故に遭う」と伝え、「意外と身近な交通事故には多かれ少なかれ遭うので、その確率を減らしていきましょう」と呼びかけた。
その後、学生らは実際の事故の瞬間を映したドライブレコーダーの映像などをまとめたDVDを鑑賞。スマートフォンなどを使用するなど、「ながら運転」が極めて危険な行為であることなどを再確認した。
原付バイクで通学しているという、生物工学科2年の坂本藍南さんは「危ないというのは話を聞くなどして分かっているつもりでも、話を聞くだけではイメージが湧かない部分もあったので、実際の事故の動画を見て気が引き締まりました。これからも気を付けていきたいです」と話していた。