豪雨災害の復旧へ支援急ぐ 骨太の方針で「人への投資」提言
6月2日から3日朝にかけて、台風2号からの湿った空気が梅雨前線に流れ込んだ影響で、西日本と東日本の太平洋側で発達した雨雲が次々と流れ込む「線状降水帯」が相次いで発生し、和歌山県内でも激しい雨が降り続きました。大雨の影響で6月2日、避難情報で最も警戒レベルの高い「緊急安全確保」が和歌山県の海南市、紀美野町、九度山町、広川町に出されました。
2日午後には、和歌山市と海南市を流れる亀の川や、紀美野町、海南市、紀の川市等を流れる貴志川など複数の川が氾濫し、18の市や町で2300棟あまりの住宅が水に浸かる甚大な被害が発生しました。また、増水した川に流され行方不明となった方、復旧作業中に土砂に埋まって亡くなられた方もおられ、今回の豪雨は和歌山県に大きな爪痕を残しました。お亡くなりになられた方への哀悼の意を表すとともに、被害に遭われたすべての皆さまに、心からのお見舞いを申し上げます。
私も、6月4日に、岩井弘次公明党和歌山県本部代表(県議)をはじめ、地元の県・市議らと和歌山市、海南市、紀の川市に向かい、被害状況の調査にあたりました。各地で床下・床上浸水の被害に遭われた方々が懸命に後片付けをされていました。豪雨に見舞われた当時の状況と、現在お困りになっていることなどをお伺いし、お見舞いの言葉をかけさせていただきましたが、紀の川市の貴志川流域の皆さまは、2017年10月の台風21号発生時にも浸水被害に見舞われた地域です。
今回、再び襲ってしまった豪雨災害。建物や施設の復旧だけではなく、再起をかけて懸命に取り組む住民の皆さまの心のケアもしっかりと行わなくてはならないという思いを強く致しました。各地元の県議、市議ともしっかりと連携をし、復旧への支援策を早急に講じてまいります。
さて、6月中旬に政府が策定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」について公明党は、5月29日と、6月1日に首相官邸で岸田文雄首相に対し、提言を2回に分けて申し入れました。提言では、子ども・子育て予算の倍増や、持続的な賃上げの実現に向けた「人への投資」を強化することなどを柱とするものですが、提言の中に、私が長年にわたりその実現を訴えてきた、高等教育段階における、授業料等減免と給付型奨学金の支給による修学支援新制度を、負担軽減の必要性の高い多子世帯や理工農系の学部学生等をはじめとして、中間所得層まで拡充することも盛り込みました。
また、教員不足の解消に向けた教員の処遇改善と働き方改革、こどもの教育と地域のための部活動の地域移行・地域連携。そして、教育のための社会の推進力「チーム学校」の着実な実施も訴えております。
そして、防災・減災、国土強靱化対策等においては、2021年より実施されている、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の推進や、流域治水の取り組みの推進、線状降水帯の予測精度向上に向けた取り組みの強化等、激甚化・頻発化する気象災害への対策も盛り込みました。
これからも、一人の声を大切に、そしてその声をカタチにすることにより、国民の生命と財産を守り、そして、未来を生きる子どもや若者世代が希望を持てる社会の実現のために、全力で取り組んでまいります。