調理のプロが伝授 海南下津高校で講習会
調理の基礎を海南調理師会のメンバーに習う「専門調理師講習会」が19日、和歌山県の海南市立海南下津高校(下津町、柳和希校長)で行われた。
同校は、県内公立高校で唯一の女子校で、食物科と家政科の専門学科があり、卒業と同時に調理師免許を取得することができる。現在、食物科15人と家政科2人の計17人が通い、2024年3月31日に閉校を予定している。
同講習会は、料理のプロから、だしの取り方や寿司飯の炊き方、揚げ物など、基礎を習得するための授業で年9回実施される。
この日は、山下清彦副会長(76)をはじめ、同調理師会のメンバー7人が指導した。山下副会長は「天ぷらは打ち粉と油の温度、さらさらの天ぷら衣が重要」だと話し、野菜やエビの切り方、衣の付け方など丁寧に教えた。
各班に分かれて調理を実施。メンバーは「包丁の持つ位置を変えたら切りやすいよ」「色のある野菜は色のある反対側だけに衣をつける」などアドバイスした他、キスの3枚おろしや、油に衣を落としての温度の測り方、なすの飾り切りなど基本を伝授した。
古川穂香さん(17)は「天ぷらをつくるのは初めて。包丁の刃先より柄の方が力が入ることを知った。いろいろ教えてくださり勉強になる」と話した。山下副会長は「基本を習得すれば一生もの。基礎をしっかり学んでほしい」と話した。