子ども食堂の補助金 県が機能強化を支援

和歌山県は11日、県内全小学校区への子ども食堂設置に向け、新規開設や機能強化を支援する「県子供食堂支援事業補助金」の本年度分の募集を開始した。岸本周平知事が知事選から掲げてきた公約の一つで、昨年度までの補助率2分の1から全額補助(上限あり)へと拡充し、早期の設置を後押しする。

県内約200小学校区のうち、現時点で子ども食堂があるのは約50カ所。県は今後3年間で全小学校区への設置を目指し、6月県議会で成立した補正予算に本年度の事業費4000万円を計上した。

新規開設については、冷蔵庫やエアコンなどの設備購入、改修費などを上限40万円で全額補助する。さらに、食事の提供だけでなく、幅広い世代が交流する地域コミュニティーの機能を備えた子ども食堂を増やすため、学習支援や多世代交流のための備品購入を上限20万円で補助。既存施設の学習支援や多世代交流の機能強化も、同様に上限20万円で全額支援する。

岸本知事は子ども食堂について、当初は低所得世帯の子どもの支援などを目的に設置が始まった取り組みだが、独居老人などを含む地域の全ての世帯を対象に、多世代が集まる場とすることが主な目的となっているとし、「多世代が交流する拠点が減っている中、子どもだけにフォーカスするのではなく、地域コミュニティーをつくっていくには非常に良い方法だと思っている」と述べ、県の補助金の活用を呼びかけた。

申請は予定の件数を超えた時点で締め切る。制度の詳細、申請は県子ども未来課ホームページから。問い合わせも同課(℡073・441・2493)。

 

子ども食堂の補助金活用を呼びかける岸本知事

 


事例発表や交流 8月アバローム

県は、子ども食堂を運営している人や始めたい人、興味がある人が集う交流会を、8月8日午後1時半~4時半、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で開く。行政から支援制度や食品衛生管理などについて説明があり、運営事例の発表、交流を行う。

参加申し込みは7月31日午後5時まで。詳細、申し込みフォームは同課ホームページから。