3基目の大鳥居完成 玉津島神社で渡り初め
和歌山市和歌浦中の玉津島神社(遠北光彦宮司)で25日、再建された3基目の東大鳥居の完成を披露する修復完成奉告祭が行われ、尾花正啓市長や神社関係者らおよそ50人が参列した。
同神社は老朽化を理由に1997年、敷地内の3基の鳥居を撤去し、98年に正面大鳥居、2020年に南大鳥居が完成。3基目最後の東大鳥居は同市宇多森の平田建設㈱(平田康人代表取締役)が2カ月ほどかけて施工した。高さ約4㍍。
社殿で行われた奉告祭で、遠北喜美代権禰宜(ごんねぎ)の祝詞奏上に続き、尾花市長が、来年秋に行われる「和歌の聖地・和歌の浦誕生1300年記念大祭」にふれ、「和歌の聖地としてさらに全国にPRしていきたい。そのため皆さまにお力を賜りたい」とあいさつした。
奉告祭に続き、大鳥居の渡り初め式が行われた。地域に住む鈴木弘二さん(81)は、「天気も良く式も厳かで、新鮮な気持ちになった。大祭のお手伝いなどをしているが、その前に完成して喜ばしい」と話した。
遠北権禰宜は、社殿も鳥居もなかった室町時代、敷地内にある天然記念物「根上り松」に、歌人の三世覚如上人が和歌を奉納したことから、当時全国の人々が和歌の聖地として訪れ親しんだ歴史にちなみ、「3基が全てそろい感無量です。これからもたくさんの方に、この鳥居を目指してお越しいただきたい」と話した。