AI × IoTサイカ塾 高度人材育成へ4月開講

一般財団法人雑賀技術研究所(和歌山市黒田、雜賀慶二理事長)は、高校・大学生や若手エンジニアらを対象に、AI(人工知能)などの最新デジタル技術を学ぶ「AI×IoTサイカ塾」を4月に開講する。受講料は無料、地域の経済や産業の発展を担う高度人材の育成を目指す取り組みで、2月29日まで第1期生を募集している。

AI、IoTを含むデジタル技術の飛躍的発展に対し、専門技術者の不足が課題となり、特に中小企業にとって高度な技術の導入は困難であることから、最新技術の基礎から応用まで学べる場を地域につくろうと、企画された。

同財団は東洋ライス㈱の雜賀慶二社長が設立し、約40年前の1983年にも、まだ普及が進んでいなかったコンピューターの無料教室を開き、人材育成に取り組んできた。

今回の「AI×IoTサイカ塾」は、和歌山大学戦略情報室や外部企業などから講師を招き、1年間のカリキュラムで実施。前半は、オンラインでの遠隔授業と和歌山市内での対面授業を組み合わせ、AIとIoTの基礎を学ぶ。後半は、実際のものづくりやソリューション(課題解決)も視野に入れつつ、塾生が自由に研究テーマを設定して個人やグループで研究し、最後に成果発表を行う。

塾生は、AIやIoTの技術に興味を持ち、将来的に地域や産業の発展に貢献したい意欲がある人で、4月2日時点で15歳以上なら誰でも応募でき、定員は15人程度。選考を経て3月24日に入塾式を行い、4月から授業が始まる。

同財団理事でサイカ塾の事務局長を務める中西豊さんは、「AIなどの技術は中小企業ではまだ浸透していない。サイカ塾で学んだ人材が、自社などで技術を内省化していくことを目指している。日本全体の技術者のレベルアップにもつながると考えている」と話し、受講を呼びかけている。

サイカ塾の詳細は同財団ホームページ、申し込みはフォームから。問い合わせも同財団(℡073・494・6110)。

サイカ塾について説明する中西事務局長㊧と講師陣

サイカ塾について説明する中西事務局長㊧と講師陣