共生社会推進部など新設 県が組織改編
和歌山県は14日、4月1日からの組織体制の改正を発表した。共生社会推進部の設置や子ども・女性・障害者相談センターの3組織への分割再編により、岸本周平知事が重視する子ども政策の強化、人権尊重の社会づくりを進める他、市町村と共に地域振興を推進する体制づくりなど、大幅な組織の改編が行われる。
共生社会推進部には、企画部人権局を移管し、福祉保健部子ども未来課と環境生活部青少年・男女共同参画課の業務を3課に再編して、こども家庭局を置く。
子ども・女性・障害者相談センターは、中央児童相談所、DV相談支援センター、障害児者サポートセンターの3組織に機能を分割して再編し、それぞれの支援強化を図る。
振興局をバックアップし、地域課題の解決に向けた取り組みを推進するため、企画部地域振興局を地域振興部とし、地域政策局に再編。さらに地域振興における観光の重要性を踏まえ、同部に商工観光労働部観光局を移管する。移管に伴い、商工観光労働部は商工労働部となる。
これまで危機管理監が所掌してきた総務部危機管理局を危機管理部とし、同部長による指揮系統を明確化する。
課の再編では、スポーツ課を教育委員会から知事部局に移管し、健康増進や観光などとの相乗効果によるスポーツ振興を目指す他、万博推進課を知事直轄の知事室に移管する。
グリーントランスフォーメーション(GX)関連の成長産業誘致などを行う成長産業推進課、脱炭素政策課、介護サービス指導課、こころの健康推進課の設置なども行う。
また、県発注工事を巡る官製談合汚職事件を受けて2007年に設置された監察査察監を廃止し、監察査察課を総務部に移管して考査課として再編する。不正行為の通報制度、内部統制により適正な事務執行を管理する体制が確立されていることなどを理由としている。