県職員の異動1526人 過去10年で最大規模
和歌山県は21日、4月1日付発令の職員の人事異動を発表した。共生社会推進部や地域振興部の設置をはじめ大幅な組織改正を行うことに伴い、異動規模は過去10年間で最大の1526人(前年度1363人)で、昇任は349人、うち女性は64人となっている。部長級では、共生社会推進部長に島本由美行政企画局長、危機管理部長に河野眞也海草振興局長らが就任する。
岸本周平知事の就任以降、2度目の定期人事異動だが、前回は業務の継続性を重視する従来の方針を継続したため、組織改正を含め岸本知事の方針を本格的に打ち出した人事は今回が最初となった。
主な組織改正では、子ども政策の推進、人権尊重の社会づくりのための体制強化として、新設の共生社会推進部には企画部人権局を移管し、福祉保健部子ども未来課と環境生活部青少年・男女共同参画課の業務を3課に再編して、こども家庭局を置く。
子ども・女性・障害者相談センターは、中央児童相談所、DV相談支援センター、障害児者サポートセンターの3組織に機能を分割して再編し、それぞれの支援強化を図る。
地域振興部は、振興局をバックアップし、地域課題の解決に向けた取り組みを推進するため、企画部地域振興局と商工観光労働部観光局をを移管して設置。危機管理監が所掌してきた総務部危機管理局は危機管理部とし、同部長による指揮系統を明確化する。
課の再編では、スポーツ課を教育委員会から知事部局に移管し、スポーツを通した地域振興を進める他、環境生活総務課を脱炭素政策課に再編し、脱炭素政策の体制を強化。グリーントランスフォーメーション(GX)関連の成長産業誘致に向け、産業技術政策課を成長産業推進課に再編する。
人事異動の級別規模は、部長級14人(うち昇任12人、昇任の女性1人)▽次長級41人(同36人、2人)▽課長級261人(同93人、11人)▽課長補佐級530人(同113人、28人)▽係長級291人(同95人、22人)▽一般職389人――。
23年度末の退職者は116人で、うち定年退職は74人。退職手当の総額は19億9533万4000円(1人当たり平均1765万8000円、定年退職者平均2268万4000円)となっている。