和市と陸自が訓練 大規模災害の体制強化
本格的な台風シーズンを前に和歌山市は23日、陸上自衛隊第37普通科連隊と連携し、災害時の情報連絡体制などを確認する訓練を行った。同連隊は大和川以南の大阪府と県内を防衛警備、災害派遣担当区域としており、南海トラフ巨大地震を想定した宿営を含む訓練を同市で実施することを受け、市が連携訓練を要請した。
大規模災害時は自治体が被災状況などの情報を集約し、警察や消防、自衛隊など関係機関と連絡を取り合う。そこで行き違いや混乱が起きないようにすることが重要とされている。
今回の訓練では、市との情報のやり取りを一元的に行う情報連絡員3人を同連隊が派遣し、市総合防災課の職員と意見交換した。
同課職員は市内の浸水想定や、被災状況など情報集約の進め方、災害対策本部の配置や運営などを説明。情報連絡員からは部隊を展開するための場所、自衛隊車両の駐車スペースなど、災害派遣時に必要な実践的な情報についての確認もあった。
同課の松林誉課長は「いつ起こるか分からない災害に対し、顔の見える関係を築き、連携を強化しておくことが大事。被災した人を一人でも多く迅速に救うため、継続して訓練を行って連携を深めたい」と話した。