古き良き昭和芸人の裏側 「八方の楽屋ばなし」
落語家の月亭八方さん(76)が芸人たちの舞台裏を面白おかしくトークする「八方の楽屋ばなし」が16日午後5時半から、和歌山市小松原通の県民文化会館で開かれる。PRのために和歌山市福町の和歌山新報社を訪れた八方さんに、公演の意気込みなどを聞いた。
八方さんは大阪市で生まれ、1968年月に月亭可朝に入門。ことしで芸歴56年を迎える。
今回の公演では八方さんが落語を一席披露する他、長男の月亭八光さん(47)が司会、ゲストにザ・ぼんちを迎え、昭和芸人の驚愕エピソードを話す他、人気芸人アキナによる漫才も楽しめるという。
「若い人にとって昭和って、僕らが明治時代の話を聞くような感じやと思う。昭和の後半はまだイメージできるかもしれないけど、前半の話やからね。全く想像つかないはず」と笑う八方さん。
「昔の芸人は、ばくちして酒飲んで女と遊んで浮気して、問題を起こしても許されてたっていうけど、許してないんです。誰も言わなかっただけ」という。
かつてはタブーといわれていた芸人の破天荒な楽屋話をテレビで明かしたところ、人気を集めた。
「面白い漫才、落語を聞いてもらうのは表芸。その裏に表芸と並ぶぐらいの面白さがある」と話す。
最近の芸人の姿は昭和とは違ってきているようで「面白いことを学んで訓練に訓練を重ねている。われわれの時代にはそんなんなかった。日常生活で面白いことを体で覚えていった。僕は今の時代に合わせられへんから、自分の体に流れている血に合ったような舞台をやっていきたい」とし、「昭和が古かろうが、社会は昭和の出来事を基準にしている。昭和を懐かしみ、楽しんでもらえたら」と来場を呼びかけた。
チケットは前売り4000円。当日4500円。販売はファニーチケット(℡0570・550・100=午前10時~午後7時)。