和大の成績優秀者表彰 土地家屋調査士会寄付講座
和歌山県土地家屋調査士会(服部正会長)が和歌山大学(和歌山市栄谷)で実施する寄付講義「国家基盤づくりに係る土地・家屋の調査」で優秀な成績を収めた学生をたたえる表彰式が25日、同大学で行われた。
寄付講義は同会の認知度向上などを目的に2015年に開講。ことしは48人が受講し、4月から15回、会員が講師を務め、学生たちは土地の登記や建物に関する表示の登記、公的・私的の境界、占有境界、登記との関係などについて学んだ。講義終了後には、各回の課題レポートを提出。期末レポートでは、都市基盤情報と登記制度の未来について、対応策をまとめた。
表彰を受けたのは経済学部3年生の加藤衣織さん(20)、中筋智也さん(21)、高井琴美さん(20)の3人。
表彰式では同大学の金川めぐみ経済学部長が「国家資格をお持ちの先生方が教える実務と理論が結び付いた講義は私たちでは、なかなか展開できない。良い経験ができたと思う」とあいさつ。
片岡聖佳寄付講義委員長は「ここで得た知識を自信を持って今後の進路に役立ててください。社会で活躍することを祈っています」と激励。服部会長は学生に表彰状を手渡した。
串本町出身の中筋さんは「空き家問題に興味があったので、すごく勉強になった。将来、公務員を志望しているのでその知識が生きると思う」と笑顔。
大阪府出身の高井さんは「登記は一見普通の生活と関わりがなさそうと思っていたが、土地や相続の問題は身近だと感じた」、愛知県出身の加藤さんは「土地に建っているものは全て建物だと思っていたがそうではないことを知り、街の景色が違って見えるようになった」と話した。