明るく平穏な一年に 宇賀部神社でしめ縄掛け替え
和歌山県海南市小野田の宇賀部神社(小野田典生宮司)で8日、年末恒例のしめ縄の掛け替え作業が行われ、新年を迎える準備を整えた。
氏子らで組織する奉賛会(森田三千男会長)の会員15人ほどが下準備から始め、出来上がったしめ縄を昨年3月に境内の新しくなったヒノキの鳥居や本殿に棕櫚(しゅろ)縄を使って設置していった。
しめ縄に使用する稲わらは、同会が育て収穫したもの。メンバーは早朝から作業。わらをたたいたり、手でしごいたりして柔らかくし、はかまを取り除き、長さ約3㍍や約1㍍のもの、御神木や拝殿を囲む100㍍ほどの細いしめ縄の他、飾りの〆の子などを作った。
これまで全て手作業で行ってきたが、メンバーの高齢化や寒さ、日の入り時間などを考慮し、3年前からは縄を編む機械を導入。左編みになるようメンバーが改良し、作業効率が上がった。御神木や鳥居のしめ縄作りでは手作業を続けている。
午後からは、出来上がったしめ縄を境内の各所に掛けていった。境内の紅葉も見頃で紅葉の彩りの中、鳥居に新しいしめ縄が掛かった。
小野田宮司(74)は「わらの色もきれいで、奉賛会メンバーらのご奉仕で美しく出来上がりました。皆さんが明るく平穏な一年を送れますように」と話した。