金融トラブル回避 三井住友信託銀が北高で出前授業
18歳成年を迎え、進学や就職を控える生徒らに金融について知見を深めてもらおうと、三井住友信託銀行㈱和歌山支店の行員らが20日、和歌山市市小路の和歌山北高校(川口勝也校長)で出前授業をした。同校3年の約280人の生徒が、金融トラブルの回避術などを学んだ。
2022年4月に金融教育が高校で必修化され、同社が同12月から県内の高校で行ってきた。今回9回目。
講師を務めた同支店コンサルティング営業課の竹市真琴主務(27)が、18歳成年では親の同意なしにさまざまな契約ができる半面、トラブルに巻き込まれやすいことを紹介。FX(外国為替証拠金取引)やスマートフォンのゲーム課金、大げさなインターネット広告など、身近なトラブルを例に説明した。
生徒らは、10万円を稼ぐための時給と時間数を割り出し、給与明細表から総支給額と控除額、生活費を計算して、残る金額の算出をするなど、家計について考えた。
授業を受けた小宮治(はる)さん(18)は「30万円稼いでも、税やいろいろな経費で、自由に使えるお金が少ないと分かった。もう成人なので自分の行動に責任を持ち、知らない人の言葉に警戒を持ちたい」、4月から1人暮らしを控える西澤律果さん(18)は、「今より自由になっても好き勝手に行動せず、先に人に相談しようと思う」と話した。
同支店財務相談課の栂野作治参与は「18歳成年は、親の同意なしに契約できてしまい、契約を簡単に破棄することができない。1人立ちする前に、詐欺や闇バイトへの勧誘にだまされないように、自分で見つめてよく考えてほしい」と話した。