障害理解し共生社会へ 作文とポスター入賞者表彰
障害や障害のある人に対する和歌山県民の理解を深めようと、県と内閣府が共催する2024年度の「心の輪を広げる体験作文」と「障害者週間のポスター」の入賞者3人が決まり、25日に県庁で表彰式が行われた。
作文は「出会い、ふれあい、心の輪―障害のある人とない人との心のふれあい体験を広げよう―」、ポスターは「障害の有無にかかわらず誰もが能力を発揮して安全に安心して生活できる社会の実現」をテーマに小学生、中学生、高校、一般の4区分で募集した。
表彰式では、今西宏行県福祉保健部長が入賞者一人ひとりに賞状と記念品を手渡し、「皆さんの思いが伝わってくる心のこもった大変素晴らしい作品ばかり」とたたえた。
「心の輪を広げる体験作文」の最優秀賞は紀の川市立那賀中学校1年の田中美寿(みこと)さんの「わたしの習い事」。母が作った手話サークルに通う中での体験で学んだこと、気付いたこと、感じたことがつづられている。
田中さんは「どんな方法でも話ができ、みんなと一緒に楽しめることを知り、差別をなくしたいと思う気持ちを書いた」と受賞を喜んだ。
優秀賞は森教二さん(82)の「プラットホーム」。自身の職場研修において全盲の教師と過ごす中での出来事や、プラットホームでの事故など視覚障害のある人の社会問題についても書かれている。
森さんは「交流を通じ、目が見えない以外は自分たちと何も変わらないということを知り、それを多くの人に伝えたいと思って書いた」と話した。
障害者週間のポスター部門の優秀賞は田辺市立東陽中学校3年の北山碧さんの「優しい笑顔」。障害の有無にかかわらず全ての人にとって差別のない平和な世界となるよう願いが込められている。