事業案の具体化支援 紀の川市がビジネススクール

収支計画などについて話す彼末プロデューサー㊨
収支計画などについて話す彼末プロデューサー㊨

和歌山県の紀の川市は、市内の空き家や空き物件、マルシェなどで開業を目指す市民らの事業案の具体化を支援する講座「紀の川ローカルビジネススクール」を開いている。18日には4回目があり、受講者は収支計画表の作成などに取り組んだ。

市民らの開業を促し、空き家や空き物件の活用につなげようと、昨年10月から全5回で初開催。市民を中心に40~60代の20人が受講し、主に㈱エンジョイワークス事業企画部マネジャーの彼末(かのすえ)茂樹プロデューサーが講師を務めている。

受講者はこれまで3回の講座で、農作物、雑貨、レモネードの販売やカフェなどそれぞれの事業案を発表し、彼末プロデューサーの助言を受けて案を練り直し、物件選びのポイントやリノベーションにかかる費用などについて学んできた。受講者の一部は、市が12月から毎月、粉河で開催している「こかわつなぐマルシェ」で実際に出店している。

この日は1月のマルシェ出店を振り返った後、売り上げの約30%が支出の目安であることなどを学び、収支計画表を作成した。最終となる次回にはビジネスモデルを発表する。

自身の住む粉河で手作り雑貨などのフリーマーケット開業を目指す前田恭子さんは「実際にお店を持つときの注意点や方法を知ることができている。2回出店してみてディスプレーの並べ方やチラシの配布といった工夫について実践で学ぶことも多かった。他の出店者さんからも学ぶことができている」と話した。