夜間の移動手段確保へ 和歌山市でライドシェア
![ライドシェアのお披露目会で、豊田会長(左から4人目)ら関係者(画像の一部を処理しています)](https://wakayamashimpo.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/25020701.jpg)
タクシー会社の管理の下、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」が7日から、和歌山市中心部で開始される。県内初の試みで、タクシーが不足しがちな金、土曜日の午後4時から翌午前5時台まで運行。移動手段の不足解消につながり、地域交通の担い手としての役割が期待される。
日本版ライドシェアのサービスは昨年始まり、全国各地で導入されている。タクシーのドライバーは第二種免許を取得する必要があるが、ライドシェアのサービスは普通免許を持つドライバーが自家用車などで行うことができる。
今回の運行には、ユタカ交通㈱、和歌山第一交通㈱、伸光タクシー㈱の3事業者が参加。一般ドライバーはタクシー会社に雇用され、座学や実地研修を受けた第一種免許所持者が務める。使用される車両は自家用車とタクシー会社の遊休車で、万が一の事故やトラブルの際はタクシー会社が責任を持って対応するという。
利用方法は、スマートフォンのタクシー配車アプリ「GO」から乗車地と目的地を指定し、予約する。支払いはキャッシュレス決済アプリ「GO Pay」で行う。料金はタクシーと同等で、予約時点で確定する。
運行開始前のお披露目会が同市役所前で行われ、県タクシー協会の豊田英三会長、近畿運輸局和歌山運輸支局の森下孝一支局長、尾花正啓市長らが出席。車両3台も展示した。
豊田会長は「より一層、和歌山市の観光や地域住民の皆さんの交通の便が良くなるよう、努力していきます」とあいさつ。尾花市長は日本版ライドシェアが「地域交通の課題の突破口になる」と言い、「地域交通の維持につなげていけるよう、公共側もアシストしていきたい」と話した。
森下支局長は「タクシー事業者による乗務員の指導教育をしているので、安心して皆さん使っていただければ」と呼びかけた。