安心安全に調理し提供 学校給食センター完成

テープカットで完成を祝う小川町長㊥ら
テープカットで完成を祝う小川町長㊥ら

和歌山県紀美野町内の小中学校の学校給食を調理する町学校給食センター(同町下佐々)が完成し、18日に竣工式と内覧会が開かれた。総工費は6億2161万9000円。一日に500食調理ができる規模で、8月25日の2学期から町内4校(中学校1・小学校3)の生徒児童と教職員、約400人分を調理する。

紀美野中学校(旧野上中学校)のプールがあった場所に建設。これまで運営し、1981年に建築された野上小学校の給食室は建物の老朽化が激しく、また95年に建てられた下神野小学校の給食室は厨房設備などの故障が課題となっていたことから、学校給食センターの建築を進めていた。

2024年6月に着工し、鉄骨造りの1階建て。敷地面積は1562・04平方㍍、延べ床面積は636・09平方㍍。

ドライシステムを採用し、床など常に乾いた状態が保て、水跳ねによる細菌の繁殖が抑えられるなど学校給食衛生基準に準拠している。

調理室や検収室、下処理室などがあり、届いた食材や調味料は、下処理室で計量や処理をして調理室に通し、人が通るルートを分けている。衛生面に徹底した効率的な動線になっており、床の色も非汚染と汚染区域を分け、意識付けを図る。

その他、食物アレルギー対応専用室や作業を見学できる内部ガラス窓を設置。最新の調理、厨房設備を採用している。

式典には町議会議員や工事関係者ら約40人が出席。小川裕康町長は「子どもたちの食育と健康を守る拠点となれば。安心安全でおいしい給食の提供に努めたい」と話した。

設計監理業務は㈱田渕建築設計事務所(和歌山市築港)、建築工事は㈱中井組(湯浅町)、厨房設備は城北厨房㈱(和歌山市元寺町)。