中野BCの飲む梅エキス 食品コンクで会長賞

和歌山県海南市藤白の酒造メーカー、中野BC㈱のドリンク「長久梅 梅エキス 酵素入り」が、2024年度優良ふるさと食品中央コンクール(一般財団法人食品産業センター主催)の新製品開発部門で、会長賞に輝いた。
同コンクールは、ふるさと食品の品質向上などを目的として、地域に根差した特色ある全国の優れたふるさと食品を表彰するもの。四つの部門があり、各部門ごとに農林水産大臣賞、農林水産省大臣官房長、同センター会長賞が授与される。
「長久梅 梅エキス 酵素入り」は、同社のロングセラー商品「梅エキス」をもとに、黒糖やショウガ、シナモンなどを合わせた無添加のドリンク。酸っぱさを抑え手軽で飲みやすく、野菜や果物の栄養が摂取できる。
「梅エキス」は1998年に製造を開始したペースト状の商品。すりおろした青梅の果汁を搾って煮詰めたもので、豊富なクエン酸と血流改善効果のある特有成分「ムメフラール」を含む。
原料は南高梅のみで、梅1㌔から20㌘しか作れない希少な食品。酸っぱ過ぎると話題にもなり、梅だけで健康になれると長く愛されている。2007年に は「梅エキス」を粒タイプにした「梅真珠」を開発。原材料の梅だけで粒にする技術の高さは、2012年、同コンクール技術開発部門で会長賞を受けている。
そして今回、より飲みやすくしたドリンクを開発。「梅エキス」にアレルゲンフリーの国産の旬野菜や果物31種類と10種類の乳酸菌、黒糖を発酵させた酵素やシナモン、ショウガを合わせてあり、水や湯、牛乳などで割って飲むことができる。同ドリンク20㍉㍑で梅ペースト3㌘分が摂取でき、熱中症対策や疲労回復、消化促進などに効果が期待できる。開発した同社食品科学研究所の大西紗与主任研究員(36)は「新しい加工品を作れ、梅の付加価値を認めてもらえた。これからも地域発展のため貢献できる商品を開発していきたい」、営業本部企画課の妹尾綾主任(34)は「古くからある梅で働く女性に元気になってもらいたい」と話している。
500㍉㍑で3888円。同社売店やオンラインショップ「元気ノ国」で購入できる。問い合わせは同社(フリーダイヤル0120・2・12340)。