一時保育、スマホで予約 和歌山市が県内初

一時預かり事業の新予約システムについて発表する尾花市長
一時預かり事業の新予約システムについて発表する尾花市長

保護者の仕事や傷病などの理由で家庭で保育ができない場合に、就学前の子どもを一時的に保育所などで預かる和歌山市の事業で、市は24日、スマートフォンやパソコンから申請ができる県内初の予約システムを、6月利用分から導入すると発表した。

一時預かり事業を行っているのは、安原、小倉、川永、西脇、宮北の市立5保育所と芦原、本町の市立2こども園の計7カ所。従来は市役所の保育こども園課と各園の窓口で直接申請を受け付けてきたが、申請内容や空き状況の確認に時間がかかるため、翌月分の申請開始初日には、1~2時間待ちの列ができるほど窓口が混雑する状態となっていた。

さらに、利用は増加傾向にあり、利用者数(延べ人数)は2022年度の915人から24年度は1・7倍の1525人に、利用日数は22年度の4066日から24年度は1・4倍の5700日に増加。申請理由では、保護者のリフレッシュのための利用が22年度の371人から24年度は969人に増え、ニーズの変化もみられる。

今回のオンライン予約の導入により、混雑の緩和、利用しやすさの向上が期待されている。

新しい予約システムは、利用者登録を5月1日から、6月利用分の申請を5月18日から開始する。今後、翌月分の利用申請は前月の18~24日に受け付け、空きがある場合は翌月の1~10日にも申請できる。

ただし、一時預かりを初めて利用する際は、子どものアレルギーの確認や申請方法の説明などを行うため、同課窓口に行く必要がある。

尾花正啓市長は24日の定例記者会見で、「今後、(時間単位で利用できる)こども誰でも通園制度と併せると、子どもたちや家庭の事情により合った保育ができる。ぜひシステムを活用してもらいたい」と話した。

事業の詳細は市ホームページに掲載。