ときめき、ひらめきを筆に 俳画クラブ作品展

作品を鑑賞する来場者
作品を鑑賞する来場者

岩出市文化協会俳画クラブ(梶本洋子代表)の作品展が25日まで、同市根来の市民俗資料館1階企画展示室で開かれている。

俳画とは、俳句の言葉に込められた情景や季節感を絵で表現し、句と絵が一体となった作品。同クラブは、75~86歳の10人が毎月第2、4土曜日に同市清水の岩出地区公民館に集まり、創作活動に励んでいる。日頃の成果を発表する場として年に1度、作品展を開催。今回はメンバーの自信作約50点が並ぶ。

梶本代表(84)の作品には、「夜桜の天まで届く白さかな」の句に桜が散る様子が描かれている。根来寺に夜桜を見に訪れた時、昼間はピンクだった桜が夜は白く見え「夜空に高く咲き誇る様子にときめき、ピンとひらめいた」という。

東靖子さんはササの葉に止まるホタルに「河鹿(かじか)啼く橋のたもとに水の神」、奥平勝代さんはハスの花に「色褪せし母の形見の藍浴衣」と表現。

一つひとつの作品をじっくり見ていた同市の三栖美智子さん(81)は「作者の特徴が作品に出るので、描いたのはどんな人か想像しながら見ていると楽しい」と笑顔だった。

梶本代表は「俳画には余白が重要で、全てを言い尽くさず見る人の想像に任せるのが魅力」とし「それぞれ違う表現の季節感や世界観を楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。

午前9時から午後5時(最終日は4時)まで。火曜日休館。問い合わせは同館(℡0736・63・1499)。