デジタル文化で協定 県、和大、トランスコスモス

和歌山に創造性豊かな若者らが集い、デジタルクリエイティブ文化を形成することなどを目指し、県と和歌山大学、トランス・コスモス㈱(東京都)は6月30日、連携協定を締結した。
協定では、学生やクリエイターらが交流し、互いの知性と感性を高め合うことができる環境の整備や、デジタル社会を担う創造性豊かな人材育成、デジタルコンテンツやデジタルアートなどを活用した地域活性化に連携して取り組むとしている。
同社はコンタクトセンターやデジタルマーケティングサービスなどを展開。創業者の故・奥田耕己氏は県出身で、1974年にいち早く和歌山支社を開設するなど県内にも事業拠点を置いた他、財団を創設して県の教育振興への取り組みなども続け、在籍していた和歌山大学から昨年、名誉学位が贈られている。
今回は、縁の深い和歌山での3者の連携が実現。県庁で行われた協定調印式には、同社の内村弘幸専務執行役員、同大の本山貢学長、宮﨑泉知事らが出席し、協定書に署名した。
同社は協定締結に合わせ、県に企業版ふるさと納税で1500万円を寄付。宮﨑知事が内村専務執行役員に感謝状を贈った。寄付金は「和歌山デジタルクリエイティブ拠点創出事業」と「和歌山こどもまんなか社会推進プロジェクト」に活用される。
内村専務執行役員は「素晴らしい連携の機会をいただき、ありがたい。今後も県内の事業発展と地域社会への貢献を同時に進めていきたい」、本山学長は「大変期待している取り組みであり、全力で協力したい。文理融合的なデジタル分野で和歌山大学が力を発揮できると考えている」と話し、宮﨑知事は「学生たちは可能性を秘めており、潜在能力はすごい。(協定を通じて)いろいろな人が働きかけてくれたらありがたい」と期待した。