全ての戦没者を追悼 鷺森別院で平和を希う法要

浄土真宗本願寺派和歌山教区委員会は9日、和歌山市鷺ノ森の本願寺鷺森別院本堂で「第32回平和を希(ねが)う念仏者の集い・全戦没者追悼法要」を行った。
同教区は、和歌山大空襲があった7月9日を「平和の日」として、1994年から全世界の戦没者追悼と平和に関する講演などを実施している。
追悼法要には約150人が参列。門徒代表者らが献灯・献花などをした。同教区教務所長で同院の升巴信隆輪番が「何ができるのか、一歩前へ行動を移していかなければならない。自他ともに生きることのできる社会の実現を目指し、きょうの日を発信源として、平和とは何か、一人でも多くの人に伝えていきたい」とあいさつした。
その後、参加者によるコーラスや、和歌山北組教願寺前住職の北氏緋紗さんと、和歌山組本弘寺門徒の内田孝さんによる戦争体験談の記念講演が行われた。
集いを企画担当した同市北島の浄源寺の北本一紀住職(57)は、「私たちに命をつないでくれた戦争戦没者全ての方々を追悼し、これからも戦争をしない世の中を考えていきたい」と話していた。