創立60周年の節目祝う 和歌山商工会議所女性会

式典では松田会長(中央)があいさつ
式典では松田会長(中央)があいさつ

創立60周年を迎えた和歌山商工会議所女性会は、和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で記念式典を行った。県内の会員や全国の会員代表ら約180人が節目を祝い、さらなる発展へ決意を新たにした。

同会は1965年、100人の会員からなる同所婦人会として設立された。2001年に同所女性会に名称を変更。和歌山大学に観光学部を設置しようと、04~05年にかけて約1万5000人の署名を集め、国や県などに提出した。11年に中国山東省女性企業家団体との情報交換会を開くなど、さまざまな機会を設け、国内外で活躍する女性企業家らと交流を重ねてきた。

式典には、同会の松田美代子会長、同所役員や全国の会員代表、宮﨑泉知事、尾花正啓市長、竹田純久同所会頭、関西商工会議所女性会連合会の久保田光恵会長らが参加した。

松田会長は「60年の絆をこれからもつないでいきたい。女性が輝き、楽しく仕事ができる社会の実現のため、皆さまと前進していきます」とあいさつ。宮﨑知事は「あふれる情熱で地域の発展に寄与していただいていることに改めて敬意を表します」と祝辞を述べた。

体操の田中親子が講演
記念講演で(左から)松田会長、理恵さん、章二さん
記念講演で(左から)松田会長、理恵さん、章二さん

式典では、県体操協会の田中章二副会長と、長女で元体操選手の理恵さんによる記念講演があり、体験談を交えて親と指導者の立場の両立などを話した。

章二さんは県で高校教員などを務めながら、自らの体操クラブで優秀な選手を育成。理恵さんを含む3人の子どもが、2012年のロンドン五輪にそろって出場するなど、日本のスポーツ振興と競技力向上に尽力してきた。

章二さんは「家庭で体操の話はしなかった。練習場を出たらコーチではなく3人の父親だった」と体験談を紹介し、親と子の距離の取り方や、親の心構えなどをアドバイスした。

理恵さんは高校時代の思い出にふれ、「反抗期だったのに父は怒らず優しかった。言わずに我慢していたことを私の引退後に知って、すごい人だと思った」と話した。