33.5倍の狭き門 和市コロナ禍影響の10人採用
和歌山市は、コロナ禍の影響で離職を余儀なくされた人や就職氷河期世代などを対象とした職員採用試験を実施し、1日に事務職10人の採用発令式を市役所で行った。
採用されたのは28~48歳の10人。335人が応募し、倍率33・5倍の狭き門となった。
10人を代表して青木千雅さん(48)が辞令を交付され、安田誉仁さん(45)が決意を述べた。
尾花正啓市長は、市民目線と前例踏襲ではない柔軟な視点が大切だとし、「皆さんは民間で苦労され、市役所とは違った角度の視点を持っていると思う。信念と情熱で市民のために努力をお願いしたい」と激励した。
海南市出身の青木さんは、家族とインドネシアで暮らしていたがコロナ禍で帰国を余儀なくされ、不安定な日々を過ごしてきた。「和歌山の良さを改めて感じている。市民の力になれるよう頑張りたい」と抱負を語った。
和歌山市出身、在住の安田さんは、大阪市内にあった以前の勤務先がコロナの影響で移転し、通勤が困難になり、ボランティアで取り組んできた高齢者の生活支援などの仕事がしたいと、応募した。「なかなかないチャンスを生かせてうれしい。信頼される職員になりたい」と話していた。