和歌祭ことしも中止 コロナ禍懸念、神事のみ

和歌祭実行委員会(中山豊若実行委員長)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け11月7日に延期していた、「和歌祭」の神輿(みこし)おろしと渡御行列を中止すると発表した。中止は昨年に続き2年連続。

和歌祭は徳川家康の霊を祭る紀州東照宮で毎年5月に行われている。1621(元和7)年、息子の紀州徳川家初代頼宣が創建し、ことしで400年を迎えた。例祭「和歌祭」はその翌年から始まり、毎年家康の命日(5月17日)に近い休日に開催していたが、ことしは11月7日に延期。しかし、神輿おろしや渡御列で人の密が避けられない他、渡御の種目の参加者を募るのが難しいことなどさまざまな状況を鑑みて、ことしの神輿おろしと渡御行列の開催は断念。例祭当日は、関係者参列のもと「紀州東照宮創建四百年式年大祭」の神事のみ執り行うという。

紀州東照宮の西川秀大禰宜(48)は「非常に残念。江戸時代から400年続く伝統を継承し、未来に伝えていくため、皆さんの協力を得て来年の和歌祭400年祭は成功させたい」と話している。

例祭400年を記念した「和歌祭四百年式年大祭」は来年5月15日に行われる予定。