百年企業の会発足 県内35社が地域活性化へ
創立100年以上の社歴を有する和歌山県経営者協会(木村明人会長)の会員企業で構成する「和経協 百年企業の会」が設立され、9日、和歌山市七番丁のダイワロイネットホテル和歌山で初の総会が開かれた。今後、年1回総会を開き、会員企業相互の連携と親睦を図るとともに、県内外の長寿企業とのネットワークも広げていきたいという。
同会は、会員企業の相互理解と連携の絆を深め、地域経済の持続的発展に寄与することを目的に設立。同協会の会員企業全415社中、県内に本拠を持ち創業100年以上の社歴がある35社が所属する。
「稲むらの火」の故事で有名な濱口梧陵が7代目当主を務めた、千葉県銚子市のヤマサ醤油㈱の濱口道雄代表取締役会長が同会の名誉顧問に就任。総会で濱口会長は「ポストコロナで不安な企業も多い中、会が発足したことに意義がある。老舗精神を発揮し、和歌山の経済発展につながれば」とあいさつ。
続いて、同会の顧問を務める、海南市の酒造会社・中野BC㈱の中野幸生会長が「企業は生き物~長寿社会に学ぶ~」と題し記念講演を行った。
講演の中で中野会長は「企業を存続さすというのは実に難しいこと」と話し「次の200年に遺伝子をつないでいってほしい」とエールを送った。
同会発起人の一人で、ガラス工事業などを行う創業111年のコムラグループ(和歌山市西浜)の小村哲也代表取締役社長は「100年以上つないできたバトンのつなぎ方や苦労した事などが、後に続く後輩たちの参考になったら良いなと思っている」と笑顔で話していた。