高齢運転者事故防止へ 県警が支援室新設

高齢運転者の事故防止対策の充実や強化を盛り込んだ改正道路交通法が5月13日から施行されるのを前に、和歌山県警は運転免許課内に、高齢者やその家族らからの相談に対応する「高齢運転者等支援室」を新設した。

同法の施行後は、75歳以上で運転免許を保有し一定の違反歴のある人が運転免許を更新する際、運転技能検査の受検が必要となり、一定の基準に達しない場合、更新ができなくなる。また、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術が搭載されたサポートカー限定免許も新たに導入される。

県警によると、県内の65歳以上の高齢運転者数は全体の約3割を占め、昨年中に発生した県内の死亡事故31件中、約半数の15件に高齢運転者が関連しているという。

支援室は6人体制。運転技能検査の実施周知の他、運転に不安のある高齢者の相談に応じる。

和歌山市西の交通センターで1日、発足式が行われ、出納延計(すいどう・のぶかず)交通部長が「事故を1件でも多く抑止する重大な任務と思い、高齢運転者やその家族の立場になって最大限の取り組みをしてもらいたい」と訓示。

同支援室の花折宗紀室長が「不安を抱える高齢運転者らを支援し、県内の交通安全を一層推進する」と決意表明した。

決意表明する花折室長

決意表明する花折室長