菓子業界の発展を 橘本神社で銘菓奉献祭
ミカンと菓子の神様である「田道間守命(たぢまもりのみこと)」を祭る橘本神社(和歌山県海南市下津町橘本、前山和範宮司)で3日、春の大祭「菓子祭・全国銘菓奉献祭」があり、全国の菓子業者185社以上が菓子を供え、菓子業界の発展などを祈った。
同神社のある同地区は、日本で初めてミカンの原種である橘が植えられ、ミカン発祥の地とされる。昔の人は橘を菓子として食べていたことから、同神社は、ミカンと菓子の神様として親しまれている。
大祭には、市内をはじめ全国から製菓企業の代表者ら約60人が参列。前山宮司が地元産のデコポンと三宝柑、紅白のおぼろまんじゅうなどを神前に献饌、祝詞を奏上した。みこが「浦安の舞」を舞い、参列者は玉串をささげた。
前山宮司は「先祖様や先人と現代の人との架け橋になるような神社であり続けたい。代々参拝してもらえたら」とあいさつ。岡山県から毎年参列している㈱大町の社長特命部長、えがお発信隊の桜間博史さんは「田道間守命に報告と感謝を伝えた。世界中の子どもたちを駄菓子で笑顔にする活動をしていきたい」と話した。
神前に備えられた銘菓は祭典終了後、おさがりとして社会施設団体に寄贈される。