市高、和東コールド勝ち 粉河は初戦敗退

和歌山市の紀三井寺公園野球場で開催中の第104回全国高校野球選手権・和歌山大会は18日に大会7日目を迎え、2回戦3試合が行われた。市立和歌山は初芝橋本に12―5で8回コールド勝ち、和歌山東は紀北農芸に12―2の5回コールド勝ちで3回戦に進出。粉河は南部に11―6で敗れた。

7日目

第1試合の市和歌山と初芝橋本の試合は、投手戦予想を覆す展開で序盤から点の取り合いとなった。2回表、一死2塁の場面で6番に起用された2年生の藤井が右前適時打を放ち先制。

直後の2回裏、先発の米田が相手の下位打線につかまり逆転を許す。

1点を追い掛ける市和歌山は3回表、一死2、3塁の好機をつくると、3番大池の中前適時打で逆転。続いて藤井が二死1塁の場面で中堅手の頭を越す適時三塁打を放つなど、この回6得点を挙げリードを広げた。

大量点の援護を受けた米田だったが、3回裏も相手の猛攻を受け2点差に迫られる。

4回表、一死1、3塁の場面で藤井が再び中前適時打、6回表にも一死2、3塁の場面で藤井の中犠飛と7番米田の左前適時打が飛び出すなど、7回以降にも1点ずつ重ね7点差に突き放し、8回コールド勝ちを収めた。

勝利した半田真一監督は、「得点機で得点できたのは大きいが、タイミングをずらされている打者もいた」と指摘し、米田については、「終盤につれて調子を上げてくれた。序盤は打たれたものの、要所で締める投球ができていた」と話した。

【第1試合・2回戦】

市和歌山 12
初芝橋本

(8回コールド)
〔市〕米田、淵本―松村〔初〕川端―松井▽三塁打=藤井(市)、松井(初)▽二塁打=熊本(市)

6回表に米田の適時打で本塁に生還する寺田

6回表に米田の適時打で本塁に生還する寺田

 


和歌山東と紀北農芸の試合は1回裏、一死2塁の場面で3番主将の此上の適時打で1点を先制。その後相手の捕逸で1点、6番谷村の適時三塁打で初回に一挙5点を挙げ、試合を優位に進めた。

3回裏にも代打髙野の三塁打で2点を追加した。

4回表、麻田から田村に継投し、2点を返されたが、4回裏に一死2塁から此上の適時三塁打と6番橋本の右前適時三塁打などで3点を追加。5回裏にも一死2、3塁で2番野別の左前適時打などで2点を追加し、5回コールド勝ちとなった。

初戦を制した米原寿秀監督は、「初回に5点を取れたことで試合運びしやすい展開となった」と振り返り、麻田と田村の継投については、「両投手ともに無駄な四球が目立つので次回まで修正させたい」と話した。

【第2試合・2回戦】

紀北農芸
和歌山東 2× 12

(5回コールド)
〔紀〕有田、新立、有田―惣木〔和〕麻田、田村―駒井▽三塁打=谷村2、髙野、此上、田村(和)▽二塁打=岩原(紀)、森岡、橋本(和)

先発の麻田は3回無失点

先発の麻田は3回無失点

 


第3試合の南部と粉河の試合は1回表、粉河の先発高橋が南部の4番松上に適時二塁打を打たれるも、坂中の中継プレーで、2人目の生還を許さなかった。

1回裏には二死1塁の場面で、4番西が左翼ポール際の本塁打を放ち逆転に成功。

主導権を握ったかと思われた3回表、高橋の制球が定まらず5回まで11失点とリードを大きく広げられてしまった。

6回以降は、3番手の坂中が粘りの投球で無失点にしのいだが、打線がその後も振るわず、2点を返すのが精いっぱいだった。

初戦で敗れた富樫大地監督は、「先発の高橋が序盤で崩れたのは計算外だった」と話し、本塁打を放った西については、「最後の夏でよく結果を出してくれた」とたたえた。

【第3試合・2回戦】

南部 11
粉河

〔南〕周家、酒田―志波〔粉〕高橋、藤本、坂中―東▽本塁打=西(粉)▽三塁打=崎山(南)▽二塁打=松上、植、崎山、志波(南)、高橋(粉)