岸本氏を囲む会に400人 海南で意見交換

任期満了に伴う和歌山県知事選(11月10日告示、27日投開票)に立候補を表明している岸本周平前衆院議員(66)を「囲む会」が24日、海南市日方の海南保健福祉センターで開かれ、同市、紀美野町の政財界や各種団体の有志らの呼び掛けに、約400人が集まった。

神出政巳海南市長が司会を務め、小川裕康紀美野町長、海南市・海草郡選出の藤山将材県議、中西徹県議らがあいさつし、多くの市議、町議も出席した。

知事選を巡っては、自民党県連が一度は決定した和歌山市出身の総務官僚の擁立を見送り、推薦依頼を出している岸本氏の推薦に向け、政策協議を進める方針に転換した。

県連政調会長を務める藤山県議はあいさつで、県連の推薦決定前に囲む会に参加した理由を「仁坂県政の後、誰に和歌山の将来を託していくのか考えたときに、岸本さんしかいないという考えに至った」と話した。

小川町長は、出馬表明から間もない6月初旬に岸本氏の訪問を受けたことなどを紹介。自民県連の方針転換のきっかけとなった県町村会による岸本氏の推薦決定にもふれ、8日の町村会臨時理事会について、「皆さんの思いは一致していた。全会一致でその日に推薦が決まった」と振り返った。

岸本氏は「和歌山に帰って、目に見える形で恩返しができないか、和歌山のために具体的に働きたいという思いが強くなり、立候補を表明した」と説明。転換する時代のキーワードとして「脱炭素」を挙げ、県土の7割以上を占める山林を生かし、二酸化炭素排出権を活用した新たな産業の展望などを語った。

県庁の仕事のやり方を変えるとし、知事は県庁を出て市町村長や各種団体、県民の話を聞き、やりたいことを県が応援し、一緒に知恵を出す方法にしたいとし、「皆さんのアイデアをお聞きし、応援する、応援団長をやりたい」と話した。

集会の後半は質疑に充てられ、会場からはさまざまな要望や質問が岸本氏に投げ掛けられた。

「囲む会」であいさつする岸本氏

「囲む会」であいさつする岸本氏