確実に届く物価高対策を 国産SAFの普及へ政策推進
第210回臨時国会が10月3日に召集され、岸田総理の所信表明演説に対し、参議院自由民主党の代表として参議院本会議で「代表質問」をいたしました。総理大臣への代表質問は4年連続、4回目となります。
冒頭、頻発する北朝鮮の弾道ミサイル発射に対し強く抗議をするとともに、「日本を守る」「アジアと世界の平和と安定を断固守り抜く」と表明された岸田総理に、日本国民に危害を及ぼしかねない極めて危険な行為をどう対処していくのか伺いました。この暴挙に対しては、防衛力を抜本的に強化するだけではなく、国際社会と緊密に連携し、国連安保理決議の完全な履行に向けて、毅然として対処する必要があります。
そして、原材料やエネルギー価格の高騰に加え、急激な円安により、家計への負担が日々増幅しています。物価上昇は所得の低い人々を直撃し、社会の分断を加速させかねません。大胆かつ迅速な対応が必要です。
参議院自民党政策審議会では、食料品や電気代の値上がりが国民生活や中小規模事業者にどのような影響を与えているか、精力的にヒアリングを続けています。また、参議院自民党の「不安に寄り添う政治のあり方勉強会」ではコロナ禍における生活困窮世帯の実情や、その支援にあたるNPOからのヒアリングを行ってきましたが、さらに物価高が生活困窮世帯に与える影響についても分析しています。
代表質問では、これらの活動の成果として、所得の低い世帯への給付、中小企業対策、エネルギー対策、観光振興策など物価対策について7点に整理し、提言しました。今、日本が行うべきは、欧米のような利上げではなく、物価上昇の影響をミクロの視点で見極め、ダメージの大きい所得層や業種に確実に届くような対策を、財政出動を行って効果的に講ずることと考えます。
政府は、10月28日に新たな経済対策「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を閣議決定しました。財政支出の総額は39兆円規模となります。これらの経済対策は、何よりも第一にスピード感をもって執行することが重要です。国会審議を滞りなく進め、一日も早く「令和4年度第2次補正予算」を成立させるよう尽力いたします。
11月2日、最高顧問を務める「持続可能な国産燃料を考える会(SAF議員連盟)」総会を開催しました。10月に採択された国際民間航空機関(ICAO)の長期目標は、国際航空分野において2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにすることを掲げています。新たな目標達成には、SAF(=Sustainable Aviation Fuel・持続可能な航空燃料)の開発・増産をさらに加速させることが重要となりました。
SAF議員連盟は、昨年の発足以降、予算の確保や官民協議会の設立などの支援に努めています。今回は、SAFに関する現状や、国産のSAFに関する各企業の取り組みについて、政府や石油関連、航空業界との精力的な意見交換を実施しました。国産SAFの生産体制の拡充や普及活動促進に向け、引き続き、必要な政策の実現に着実に取り組んでいきます。