平和願い鐘突き 県内ユネスコ協会が活動
人の心の中に平和のとりでを――。ユネスコ憲章採択77周年となる16日、和歌山県内のユネスコ協会会員らが同時刻に鐘を突く一斉行動が、和歌山市吹上の岡山の時鐘堂などで行われ、共に平和を願った。
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ情勢など地域紛争や争いが絶えない中、連帯してできることはないかと、県ユネスコ連絡協議会が呼び掛けて実現した。県内全ユネスコ協会9団体が一斉行動に参加。6カ所で鐘撞を、世界遺産の丹生都比売神社(かつらぎ町)では平和祈願を行った。県内のユネスコ協会が一斉行動をするのは、今回が初めて。
同日正午、岡山の時鐘堂前では、和歌山ユネスコ協会の垣晴夫事務局長が、ユネスコ憲章の前文を読み上げた。集まった会員ら19人は一人ひとり鐘を突き、静かに手を合わせていた。
鐘を突いた香川県の小野由紀子さんは「みんな幸せになれば、と願いを込めた」と笑顔。
岩出ユネスコ協会の岡﨑日登美会長は「ユネスコ憲章のメッセージを今こそ世界の人に伝えたい。鐘の音で平和への思いを広げられれば」と呼び掛けていた。