災害の記憶忘れず備えを 海南署がパネル展
阪神・淡路大震災の発生から17日で28年となるのを前に、和歌山県の海南署は24日まで、海南市日方の複合施設海南ノビノスで「災害記録写真パネル展」を開いている。
大規模災害の記憶を風化させないようにと、県警所蔵の同震災と2011年3月11日に発生した東日本大震災に関するA4サイズの写真パネル32点を展示。同館所蔵の防災関連書籍54冊も並ぶ。
写真は、神戸市などの被災状況や倒壊した家屋で行方不明者の捜索をする県警機動隊の姿など。東日本大震災では、地震発生後1週間から1カ月後に岩手県と宮城県、福島県の沿岸部で広域緊急援助隊が、行方不明者の捜索活動をする様子を紹介している。
東日本大震災で捜索活動に当たった海南署警備課の森川将克警備課長は「現場は元々、何があったのかも分からないほど津波被害が大きかった。パネル展を通じて被害の悲惨さを感じてもらい、防災について再確認するきっかけになれば」と話している。
書籍は「シニアのための防災手帖」や「親子のための地震イツモノート」など、児童書から一般書まで幅広く閲覧できる。同館サブチーフ補の山本友美さんは「子ども向けや地域の人と取り組めるような本を準備しました。過去の震災から学び、これからの備えの参考になれば」と話す。
家族で来館した和歌山市の濱田亜沙美さん(35)は「子どもが生まれ、防災について考えるようになったが、いざというときに何を準備したらいいのか分からない。本も借りて読んでみたい」と話した。午前9時~午後9時半(最終日は3時)。