食中毒の予防や対策 紀美野町で講習会
食中毒の多発シーズンを控え、予防と対策について周知しようと、海南海草食品衛生協会(河村忠比古会長)は5日、本年度の食品衛生講習会を和歌山県紀美野町動木の中央公民館で開いた。
同町野上谷地区、海南、下津町地区の飲食店関係者ら約60人を対象に、海南保健所が夏場に多い食中毒や食品衛生法の改正を中心に講義を行った。
食中毒に関して、これまではノロウイルス、カンピロバクターによるものが多数発生していたが、近年群を抜いて最も多発しているのはサバやアジ、サンマなどの魚介類に寄生するアニサキスによる食中毒だと紹介。予防するには、マイナス20度で24時間以上冷凍するか、70度以上で加熱しなければならないとし、新鮮な魚の内臓を速やかに取り除くことが大事だと伝えた。
また、2021年6月に食品衛生法が十数年ぶりに大規模改正されたことを報告。「HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化」「営業許可制度の見直しと営業届出制度の創設」などの内容を説明した。
営業許可業種の見直しでは、漬物製造業、釜揚げしらすや干物といった水産製品製造業などの業種が新設されたことを伝え、河村会長は「近年の情報を知り、食品衛生の向上に生かしてもらえれば」と話した。講習は12日に海南市民交流センターでも行われる。