教育は国づくりの根幹事業 「骨太の方針」に充実盛り込む

去る、6月16日、「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針2023)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定されました。「骨太の方針」は、毎年6月頃に発表され、年末の予算編成に向けて、政府の重要課題や政策の基本的方向性を示すものです。

献血は16歳からできることになっていますがあまり理解されていないため、「献血への理解を深めるとともに、血液製剤の国内自給、安定的な確保及び適正な使用の推進を図る」という文言と、脚注には、「小中学校現場での献血推進活動を含む」という文言を加えることができました。

これは、さい帯血移植に保険適用の道を開いた、一般財団法人スマイルハート基金の有田美智世理事長から、「多くの方の命を救うため若い人に献血のことを、小・中学校段階から知ってもらいたい」というご要望をいただき、5月18日に私が本部長を務める、公明党教育改革推進本部で、有田理事長等から、現場で培われたご経験と、教育現場での献血推進に向けた熱い思いを伺い実現しました。

献血は、自分や他人の命を救うだけでなく、社会貢献の意識や人間性を高めることもできる大変有意義な活動です。今後、和歌山県でも若い方への献血の理解が広がり、一人ひとりの心に、人のために動くことの素晴らしさを身近に感じられる、この献血教育と活動の推進に尽力してまいります。

また、「骨太の方針」には、質の高い「公教育の再生」等が盛り込まれました。これは、持続可能な社会づくりを見据え、多様なこどもたちの特性や少子化の急速な進展など地域の実情等を踏まえ、誰一人取り残されず、可能性を最大限に引き出す学びを通じ、一人ひとりに光を当てた主体的に調整できる個別最適な学びと協働的な学びの実現をはじめ、世界に冠たる令和型の質の高い「公教育の再生」に向けて、教育の質の向上に総合的に取り組むこととしております。

具体的に一部を抜粋すると、

○教職の魅力向上等を通じ、志ある優れた教師の発掘・確保に全力で取り組むこと。

○35人学級等について、中学校を含め、学校の望ましい教育環境や指導体制を構築していくこと。

○GIGAスクール構想の1人1台端末について、公教育の必須ツールとして、更新を着実に進めること。

○豊かな感性や創造性を育む文化芸術、スポーツ、自然等の体験活動や読書活動を推進すること。

○チーム学校との考え方の下、地域と連携したコミュニティ・スクールの導入を加速するとともに、不登校対策や重大ないじめ・自殺への対応、特異な才能への対応やインクルーシブな学校運営モデルの構築など特別支援教育の充実等を図ること。

○不登校特例校や学校内外の教育支援センター、夜間中学の全国的な設置促進・機能強化、養護教諭の支援体制の推進。

○セーフティプロモーションスクールの考え方を取り入れた学校安全を推進すること。

○2024年度から、授業料等減免及び給付型奨学金の多子世帯や理工農系の学生等の中間層への拡大、大学院修士段階における授業料後払い制度の創設及び本格導入に向けたさらなる検討、貸与型奨学金における減額返還制度の年収要件等の柔軟化による拡充を図るとともに、多子世帯の学生等に対する授業料等減免について、必要な措置を講ずること。

などの、これまで私が政策の推進に取り組んできた内容が多く盛り込まれ、「骨太の方針」全体では、今までになく、170を超える「教育」の文言が書き込まれました。

国づくりは人づくりです。教育はその根幹をなす普遍的な事業です。これからも一人ひとりに光をあてた教育施策の充実のために、さらに取り組みを進めてまいります。