お城で打ち水大作戦 伝統文化で環境に貢献

日本伝統の「打ち水」で涼を感じ、気候変動対策やSDGs(持続可能な開発目標)について考えるきっかけにしてもらおうと、「打ち水大作戦」が2日、和歌山城西の丸広場で行われた。

全国各地で取り組まれており、和歌山県内では2007年から続き、「打ち水大作戦in紀州和歌山」と銘打って実行委員会(奥重貴事務局長)が活動している。

和歌山城での打ち水活動は、水道水を使わないのが大きな特徴。和歌山市企業局の協力で、下水を処理し、河川に放流できるようにした再生水が用意され、今回も環境に配慮した活動となった。

参加したのは実行委員会メンバー、市職員、活動に賛同する超党派の市議会議員有志10人を含む約30人。

紀州産のヒノキオイルを混ぜ、紀州産ヒノキのおけに入れた再生水を手にした参加者は、手ですくって西の丸広場前の歩道などにまいた。周囲は爽やかな香りに包まれ、ひんやりと涼しい空気が広がった。

参加した丹羽直子市議会副議長は「酷暑が続く中、打ち水は楽しみながら涼しさを感じられる。再生水を使うことでSDGsにもいっそう貢献できる。市議会も超党派で活動をサポートしたい」、奥事務局長(伊太祁曽神社禰宜)は「和歌山のシンボルである和歌山城で取り組むことがPRにつながっている。各家庭でも打ち水をして、少しでもエコな生活をしてもらいたい」と話していた。

 

和歌山城西の丸広場で打ち水をする参加者ら