計画的な金銭管理を 明治安田生命が授業

計画的な金銭管理を早い時期から身に付けてほしいと、明治安田生命保険相互会社(東京都、永島英器社長)は8日、和歌山市加太の市立加太中学校でお金と保険に関する出前授業を行い、1、2年生29人がお金の使い方について学んだ。

成年年齢の引き下げや、小中高校の学習指導要領で消費者教育に関する一層の充実が図られ、金融リテラシーの向上が求められている。

同社は小学校高学年から中学生、高校生向けの出前授業を全国で行い、和歌山支社では社会貢献の一環として2020年から地元の中学校で出前授業を実施。

この日は同社商品開発部の岩田拓也さん(34)が講師を務め、同社のオリジナル教材を活用し、「いくらで生活できる?」をテーマに金銭管理についてクイズを交えながら解説した。

岩田さんは総務省の家計調査から、4人家族の1カ月当たりの生活費の平均は約31・5万円だとし、食費、光熱費などその内訳を紹介すると生徒から「食費が8万円もかかっていると思わなかった」、「もうちょっと節約できそうじゃない?」、「税金って毎月かかるもの?」などさまざまな疑問の声が上がった。

岩田さんは「毎日の生活費以外に、けがをしたり災害があったときなど急にお金が必要になることもある。お金を無駄なく使い計画的に管理しておくことで、もしものときや将来に備えておくことができる」と伝えた。

もし1カ月の小遣いが2000円だったらどう使い、どれぐらい貯金できるか、生徒らは表に書き出してシミュレーションし、使途の計画を立てる練習をした。

今後、節約できることを問われると生徒らは「マンガを新刊で買うのを我慢して中古で買う」、「欲しいゲームが出るまで貯金する」などと答えた。

岩田さんは「計画的なお金の使い方を今のうちから練習し、社会人になって収入と収支のバランスを考えるときに役立ててほしい」と生徒らに呼びかけた。

秦野琴羽さん(14)は「今は親が管理しているから節約の意識がなかった。将来自立したときに役立てたい」と真剣な表情。桝岡美吟さん(14)は「少し我慢して将来のために貯金しようと思った」と話していた。

お金の使い方ついて解説する岩田さん㊨

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