海の環境に関心を 和歌山海保の岡本部長が来和
岡本顕和歌山海上保安部長・和歌山下津港長と管理課の森谷元希課長が4月30日、同市福町の㈱和歌山新報社を訪ね、津村周社長に海上の安全への思いなどを話した。
ことし4月、前任地の広島県呉市から和歌山に着任した岡本部長は、「和歌山は人との距離が近く親しみがあり、歴史も深いまち」と第一印象を話し、「地域の特色を理解した上で、海上保安により興味を持ってもらえるように取り組みたい」と意気込んだ。
岡本部長は「海上での問題や取り組みは、普段の生活で実際に目にする機会が少なく身近に感じにくいが、日本は島国で海と切り離すことはできず、海の恩恵を受けて国は成長している」として、「自分たちの生活にどのように影響しているのか意識を持ってほしい」と話した。
例として、ごみ問題や海水温の上昇による環境・漁業への影響を挙げた。また、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念される「物流の2024年問題」は海上物流でも同じだが、船舶は大量輸送が可能で、トラックなどの陸運よりも二酸化炭素排出量が少なく、環境面でのメリットが大きいという。
大自然に触れる海のレジャーは爽快感があり魅力的だが、同時に「自然は牙をむくもの」として、常にリスクを心に留め、釣りや海のレジャーでは、しっかりとした浮力のあるライフジャケットの着用を訴えた。
同部は今後も、海の安全を守るため、地域住民の理解を得ながら、より関心を呼びかける催しを考えていくという。