中学生が地域に提言 和歌山市ジュニア会議

提言する生徒ら
提言する生徒ら

住みよいまちづくりを目指し、和歌山市の中学生らが提言する「明日の和歌山市を築くジュニア会議」が7日、市役所3階の議場で開かれ、市立中学校と義務教育学校の全18校から36人の生徒が参加した。地域の活性化や防災、交通安全などの課題を挙げ、解決策を提案した。

市教育委員会と市議会が主催し、議場での開催は3回目。尾花正啓市長、丹羽直子議長、阿形博司市教育長や市議らも出席した。

西浜中学校は同校生徒の防災意識をテーマに発表した。海が近い同校では、津波や土砂崩れから身を守るため、年に2回、避難訓練を実施しているが、地域が開く同訓練への生徒の参加率は低いと問題提起。他校の防災への取り組みを挙げ、解決策に、同校同窓会や地域と連携した同訓練の実施や、生徒で作る防災カレンダーでの防災意識の高揚を提案した。

他にも、ぶらくり丁を活用した、若者に魅力あるまちづくりを提言した河西中学校の生徒らは、SNSを使ったPRや、短期契約型の店舗、バスの本数増加などを提案した。

各校の提案を市議らが講評し、「着眼点が良い」「主催者の利益など角度を変えた考察が必要」「学校や市議会にも提案してほしい」などと評価した。

阿形市教育長(69)は「生徒なりに地域課題を探し、自分たちに何ができるか、主体的にどう行動するかを考えてもらう意義のある機会。生徒から家庭、地域へ広げてもらえたら」と話した。

西浜中学校3年で生徒会副会長の〆木冴介さん(14)は「初めての経験ができた。自分たちの発表に講評をもらって良かった。生徒集会を通して学校の活動につなげたい」、西和中学校2年の目黒莉穂さん(14)は、「緊張した。他の学校も課題や解決策をしっかり考えているなと思った」と話した。