日曜に乳がん検診を 20日賛同医療機関で実施

定期受診を呼びかける櫻井院長㊧と真知さん
定期受診を呼びかける櫻井院長㊧と真知さん

乳がんの早期発見を目的に、毎年10月の第3日曜日に実施される乳がん検診「ジャパン・マンモグラフィー・サンデー(JMS)」が20日、全国の賛同医療機関で行われる。賛同医の一つ、和歌山市三葛の「さくらい乳腺外科クリニック」の櫻井照久院長(55)は「乳がんは日本では増加傾向ですが早期発見できればほとんど治る病気。毎年受診していただきたい」と呼びかけている。

JMSは、日本乳がんピンクリボン運動を推進する、NPO法人J.POSH(ジェイ・ポッシュ)が賛同医と協力し、子育てや仕事で平日病院に行くのが難しい女性のために、「日曜日に受けられる乳がん検診」として2009年に始めた。県内では和歌山市、橋本市、御坊市、田辺市、岩出市の5市6カ所が実施している。本紙エリアの賛同機関は同クリニックの他、中江病院(同市船所)、はた乳腺クリニック(岩出市川尻)がある。

櫻井院長によると、乳がんは女性のがんの中で最も多く、9人に1人がかかるとされる。40~70代と幅広い年代で発症しやすく、同院では年間約4000人がマンモグラフィー検査を行い、100人ほどの罹患が見つかる。芸能人の乳がん罹患のニュースなどを受け、8月から受診数が増えているという。櫻井院長は「見つかった時点で進んだがんが多い印象。早く発見できれば小さな手術で済み、転移リスクも低く、体力や経済面での負担が違ってきます」と話す。

同院は、日本乳癌(がん)学会の認定を受けた専門クリニック。同学会専門医の櫻井院長がエコー検査を、認定女性技師の櫻井真知さんがマンモグラフィーを担当し、検査後すぐに結果が分かる。

市町村の検診にも適応していて、和歌山市民の場合、自己負担金は40~69歳が2000円、70歳以上は1000円。同市無料クーポンや岩出市と紀の川市、有田市民の住民検診にも対応できる。

認定技師の真知さんは「最先端のマンモグラフィー装置を導入していますので、圧迫感や痛みの強いスタンダード型と違い、皆さまから『楽に終わった』いう声を頂きます。年齢に関係なく気軽に受けてみてください」と笑顔で呼びかけている。

20日は午前9時から正午まで。予約制。問い合わせは同院(℡073・448・3366)。