食育の推進で 紀の川市と信濃路が協定
![協締結式で(左から)冷水社長、西平会長、岸本市長ら](https://wakayamashimpo.co.jp/wp-content/uploads/2025/02/25020802.jpg)
和歌山県の紀の川市と、そば・うどんを中心に和食専門店を展開する㈱信濃路(和歌山市松島)は6日、食育推進に関する協定を締結した。食育推進の含まれる包括連携協定はこれまでもあったが、限定した協定は市内初。昨年10月の道の駅青洲の里(西野山)レストラン閉業に伴い、信濃路は3月27日、和食を中心とした「旬彩バイキング和音(わのん)」を同所に開店する。信濃路グループとして市内2店舗目。
協定締結により、健康的な食生活の推進、食文化と地域特性の尊重、学校や地域の連携などに共同で取り組むとしており、和音での郷土料理や市産農産物の提供と発信、市内小中学校での食育に関する出前授業などを予定している。
市は2010年12月に近畿地方の自治体で初の「食育のまち宣言」を行い、独自で食育推進に取り組んできた。和音の開業に伴い、信濃路が市の取り組みに貢献しようと協定締結を提案した。
協定締結式は市役所で行われ、岸本健市長と信濃路の西平都紀子会長(61)が協定書に署名した。
岸本市長は「栄養の偏りや食生活の乱れなど、食を取り巻く環境の変化が問題になっている」とし、協定締結により「心強いパートナーを得た。一緒に地域を食で盛り上げたい」と期待した。
西平会長は「紀の川市が進める食育に、地域の素晴らしい資源を組み合わせたレストラン運営を通じて貢献したい」と述べ、冷水康浩社長(51)は「地域の農産物を使って地域の人と交流し、食で紀の川市を表現したい」と話した。
市と信濃路は22年5月、災害時に炊き出しで協力する協定を締結している。