知事賞に「紀伊国屋文左衛門」 中野BCの大吟醸

令和6酒造年度県清酒研究会(和歌山県酒造組合連合会主催)で、海南市藤白の酒造メーカー中野BC㈱の「大吟醸 紀伊国屋文左衛門 黒」が、最高賞に当たる知事賞を初めて受けた。
県内の清酒の品質向上を目指して開かれ、県内7蔵から新酒原酒27点、市販酒21点が出品。最も優秀な清酒1点に知事賞が、優秀な清酒2点に農林水産部長賞が贈られた。
大阪国税局鑑定官室と県工業技術センターの審査員が、香りや味などから総合的に評価する。同酒は、香りと味のバランスが良いと高い評価を受け、受賞となった。
同酒は、フルーティな香りと味わいと共に適度な甘みがあるのが特長。武田博文杜氏(54)は「使用した米は硬くて溶けにくかったため、香りや味が薄くならないよう、浸漬(しんせき)や仕込みなどのタイミングの調整を図った。受賞できて励みになる。これまでも、これからも変わらず続けて良いお酒を造っていきたい」と喜んだ。
同酒は鑑評会出品酒として造られた希少な酒。今回の受賞を記念して、出品酒を特別に限定100本で販売する。現在同社のオンラインショップで予約を受け付けている。16日からは同社内の売店「長久庵」でも販売を予定している。720㍉㍑5800円。問い合わせは同社代表電話(℡073・482・1234)。