SNSで魅力を発信 地域おこし協力隊の余田さん

海南海草の魅力を発信する余田さん
海南海草の魅力を発信する余田さん

SNSを活用して和歌山県の海南海草地域の魅力を発信するため、ことし2月に海草振興局の地域おこし協力隊に着任した余田実音(よでんみおん)さん(23)。「地域の人に地元の魅力を伝えることが、結果的に県外の人に魅力を伝えることにつながる。楽しんで頑張りたい」と意気込む。任期は2028年1月31日まで。

余田さんは大阪府出身。新潟県の長岡造形大学プロダクトデザイン学科に入学。現在休学中。

4年生になり就職先も決まり、集大成である卒業制作に取りかかるため、学生生活を振り返ってみた。そこで「4年間何やってきたっけ」と思ったという。

コロナ禍で入学した余田さんは、人が集まる場が制限された状況で人との関わりがなかった。「思い描いた大学生活ではなく、大学の思い出があまりなかった」と振り返り、このまま卒業でいいのかと自分がやりたいことを見つめ直したという。

そんな時、テレビで地域おこし協力隊のことを知り、興味を持った。全国を探し、SNSを活用した発信を業務内容とする県の募集を見つけ「SNSは得意な方だし、和歌山は観光資源がたくさんあり魅力的。自分目線で発信してみたい」と、和歌山に決めたと笑顔で話す。

活動は地域を回り、感じた人の温かさや朗らかさや観光スポットなどを、海草振興局のインスタグラムやユー・チューブ、動画や写真、文章で発信していくというもの。「活発的にいろんな人に会い、さまざまなイベントに参加し、他の人が知らない魅力を伝えていけたら。まちで『地域おこし協力隊の余田さんやん』と声をかけられるくらい覚えてもらいたい」と話す。

明るく、親しみを感じさせる人柄。周囲からは、よく愛されキャラだと言われるという余田さん。今は、大学生活を取り戻しているようだといい「わくわくした思いで入った大学で思い描いていたのはこんな活動。必死に4年を取り戻している感じで毎日が楽しい。暖かい気候の所がいいと思っていたら、職場の人もみんな温かくて優しい。まさかこんなに良い環境で仕事ができるなんて。いい縁を頂いた。海南や紀美野の魅力を発信していきたい」と話している。

海南海草地方広域観光協議会インスタグラム(@kaisou.wakayama)、ユー・チューブは「海ニャン・きみちょんの観光ちゃねる」で発信している。