和歌山WEEK始まる 食や地場産業の魅力を世界に

和歌山県に受け継がれてきた食やものづくりなどの文化を紹介する大阪・関西万博のテーマウィーク「和歌山WEEK」が4月30日、会場内のEXPOメッセ「WASSE」(大阪市・夢洲)で開幕し、オープニングセレモニーが行われた。5月3日までの4日間、大型連休で大にぎわいの万博で、展示や試食販売、ステージイベントなどが繰り広げられる。
和歌山WEEKは「Wow!Wakayama!」~未来へつなぐ、おどろきの国~と銘打ち、県内の魅力ある産業を体感してもらい、「持続可能な産地づくり」の取り組みを国内外に発信する。
会場は約2000平方㍍を徳島県、香川県と共同利用しており、多彩なブースが並ぶ。梅酒や地酒、みかんジュースをはじめとするフルーツ加工品、手作りしょうゆ、金山寺みそなど県を代表する食品の試食や試飲、販売が行われ、和歌山ニット、高野口パイル、和歌山市の皮革や洋家具、海南市の紀州漆器や家庭用品などの展示、販売、ものづくり体験のワークショップなども開かれている。
特設ステージで行われたオープニングセレモニーでは、宮﨑泉副知事、徳島県の志田敏郎副知事、香川県の池田豊人知事の3人がテープカットを実施。宮﨑副知事は「紀伊水道に面する3県が一緒に取り組むことができた。3県がこれからもつながっていけることが非常に大切。相乗効果で千客万来を実現したい」とあいさつ。ブース出展している県内の事業者には「和歌山にはこんなにいろんなものがあるんだと発見してもらえる。全国、世界にアピールしてください」と呼びかけた。
30日のステージイベントでは、梅・新ショウガの加工講習会、「和歌山大莫小」によるニットのアピール、串本町の民間ロケット「カイロス」のプレゼンテーション、県観光振興課による県内観光のPRなどが次々と行われた。
和歌山城などを仮想空間に再現したゲームやVR体験「メタバース和歌山」を出展しているユタカ交通㈱(和歌山市中之島)の豊田英三社長は「バーチャルで和歌山を体験し、実際に和歌山市、県内へ行ってみたいと思ってもらえたらありがたい。食や産業などと同時に、いろんな切り口から和歌山を知ってもらう機会にしたい」と期待を話していた。
長野県から4カ月前に奈良県大和郡山市に移住し、会場を訪れた男性(62)は「熊野古道を歩くと圧倒される光景で素晴らしいと思う」と話し、試飲したみかんジュースには「濃縮還元のジュースとは味が違う。生のミカンを飲んでいるよう。おいしい」と感動していた。
ブース出展者やステージイベントのスケジュールなどは特設ホームページ。
