リズム運動で部活生が交流 河北中で出前授業

和歌山市北島の河北中学校で15日、音楽をトレーニングに取り入れた出前授業が開かれ、部活動をする1年生から3年生までの214人が、部活動の垣根を超えて交流し、楽しんだ。
同トレーニングは一般社団法人スポーツリズムトレーニング協会が運営。音楽のリズムに合わせて体を動かすことでリズム感や体幹を強化し、けがを減らして競技力向上につなげてもらう目的がある。プロのスポーツや教育現場などで注目されており、市内の中学校で初めて実施された。
市内で同トレーニングの教室を主宰するリズムジカ(中戸加奈子代表)で講師を務める、同協会認定講師でアスレティックトレーナーの井ノ下耕大さん(37)が指導。野球、サッカー、卓球、陸上、吹奏楽、美術、図書など14の部活動の生徒らが参加した。
生徒らは体の左右の利きや癖を知るためのストレッチを実践。その後、音楽のビートに合わせて、手をたたいたり両足を交差したりしながらジャンプして前進するリズムトレーニングに挑戦した。太ももや尻の筋肉を鍛えるストレッチなど複数の体操と組み合わせ、反復して行った。多くの生徒が、普段の部活動にない珍しい動きのトレーニングに笑顔で挑戦した。
質疑応答では生徒から、試合前に最適なウオーミングアップや、速く走れる練習方法、全国大会に出場するために必要なことなどの質問が挙がった。井ノ下さんは、それぞれの部活動に合った方法を丁寧に説明し、全員で実践した。
陸上部2年生の下岡生奈さん(12)は「ダンス感覚で楽しかった。文化部の人と話したり関わったりして良かった」、野球部3年生でピッチャーを務める竹垣憲伸さん(14)は「普段はしないトレーニングができた。ピッチングフォームや打つタイミングに生かせそう」、吹奏楽部1年の江口楓さん(12)は「楽しかったし、持久力を上げるために家でもやってみたい」と笑顔だった。