被災地の早期復旧へ 県が他県職員29人受け入れ
台風12号被災地の早期復旧を目指し、県や田辺市は10月から11月にかけて、関西広域連合などの土木職関連の職員29人を受け入れる。仁坂吉伸知事は3日、1日付で派遣された15人に辞令を交付した。
県は、同連合に職員の派遣を依頼。同連合の構成県(滋賀、京都、大阪、兵庫、鳥取)と、関西の政令都市から職員を受け入れる。また、10月中旬に予定されている「同連合と九州地方知事会との災害時の相互応援に関する協定」の締結に先駆け、同会の構成県(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄、山口)からも派遣を受ける。
仁坂知事は、一人ひとりに辞令を手渡し、「未曾有の大災害に、『負けるな!!和歌山』を合言葉に復旧を目指している。大きな仕事のため人出が必要なので、知識と経験を生かして活躍してほしい」と激励した。職員は、土木関係の設計や発注、現場での施行管理などに携わる。
県土整備部道路保全課に派遣される兵庫県職員の長谷川史朗さん(34)は「阪神淡路大震災の時、全国からたくさんの支援をいただいた。微力であるが、一刻も早い復興に向けてお手伝いしたい」、県土整備部河川課に派遣される大阪市職員の平岡明子さん(39)は「自然の怖さをあらためて思い知らされた。土木で人の安全や安心を守ることも大切。一生懸命力を合わせていきたい」と抱負を語った。
県に配属された職員は3月末(交代も含む)、田辺市に配属された職員は10月末までの派遣の予定。